名古屋友の会幼児生活団について

幼児生活団は「婦人之友」「自由学園」「友の会」の創立者羽仁もと子によって始められました。
 

1938年(昭和13年)幼児生活展覧会が開催されました。展覧会には次のようなモットーがありました。

  その生活からよき頭脳をつくる
  その生活からよき人情をつくる
  その生活からよき手腕をつくる
  その生活からよき健康をつくる
  その生活からよき国民をつくる

翌年、自由学園幼児生活団が創られ、その後友の会幼児生活団が各地に創られました。
「子ども自身がその生命の中に、自分の生命を護り育てるために、なくてはならない強い賢い力をさずかっているものであることを確信して、赤ん坊の泣き方にも幼児のまわらぬ口にそのおさない思いを語るときにも、それらによって、ほんとうに彼を知ることが第一です。あらゆる教育の工夫は皆そこから出てきます。」
(羽仁もと子著『おさなごを発見せよ』より抜粋)
 

その教育を基に 名古屋友の会幼児生活団は 1942年(昭和17年)に誕生しました。

2023年3月 閉団

幼児生活団の教育 

創立者の言葉「よく教育するとは、よく生活させることである」を基として、子ども達がこころもからだも、ひとり立ちできるようにと願っています。
毎日の生活の中で、自分のことは自分でできるように生活の基礎を身につけていきます。

音楽や美術、体操、また植物を育てたり、動物の世話をすることなどを通して、生活の中から豊かな心が育つようにと考えています。


お母さまお父さまの声

生活団に通う在園児、また卒業生のお母さまお父さまの感想をご紹介します。


本物に接する機会が多いと思います。様々な布や毛糸の素材感、粘土の冷たさ、ピアノの生演奏、温かい給食、他にないゼイタクです。

母親同士が心を開いて話し合える雰囲気があります。一人じゃないという心強さ、安心感を感じます。

自分のことを自分でできるようになるだけでなく、大きい子に教えてもらったり、小さい子に教えたりする点も良いと思いました。また、子どもとゆっくり向き合える時間がたっぷりあるのもよいなと思い生活団を選びました。

生活団の中には子どもが一人でできる工夫がいたるところにあります。周りの大人の都合より、子どもがどうしたいかをいつも大切にしていることが、とても良いと感じています。

手洗い、うがいなど基本的な生活習慣が身につき起床後の布団上げなども自分でできるようになった。日々の生活の励みを大切にする教育は子どもの主体性を引き出し、今後の成長に大きな影響を与えると思います。

担任の先生から「わからないことをそのままにせず、先生や友達に聞き、解決している」と伺いました。生活団で皆の前で話す場があり、先生方や友達に話をじっくり聞いていただいたおかげで、自分の想いや考えを口に出して伝える力が培われたのではと思います。(卒業生母)

選んだ理由
一番に子どもの性格や今の成長の感じに、とってもあっていると思った。先生方が子どもの視点、気持ちに寄り添って見守ってくれる。子供を一人の人として認めてくれ子どもの感性を豊かにしてくれる教育があると思ったから。
通わせてよかったと感じること
子どもが自由に走りまわっても受け入れて辛抱強く声をかけたり。見守ってくれている。子どもが、いきいきと楽しいという姿をみるだけでも嬉しい。

生活団に通ってよかったところは、集合日にもらうお手紙にその日にしたことが詳しく書かれていて、子ども達の様子がよくわかる。自分の子のことも、発見が多い。
本物に触れる経験、小さな積み重ねが大きな力を生むことを実感できる。

子ども達が自分で見つけ、考え、作っていくことを大切にしてくださるので、そこにはいつも子ども達の新鮮な喜びがあるように思います。満たされた表情で帰ってくる我が子を迎えるとき、幸せな気持ちになります。

説明会や体験会で、指導者が常に子どもを1人の独立した人間として扱っている様子を見て、ぜひ生活団に通わせてみたいと思いました。生活団では子どもが自分の気持ちと向き合ったり、お友達の気持ちを想像したりする機会がたくさんあります。母同士も共に過ごす中で、協力し合える仲間になる事が出来て、心強くてありがたい事だなと感じています。実際に通ってみると、面白い事やうれしい事が想像以上に沢山あって、親子共に得るものが大きいです。